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3.空戦の手順
それでは、私の飛びかたを離陸から突入まで、順を追ってまとめてみます。
なお、ここで紹介する内容は私の行っている方法ですので、一般的ではないかもしれませんし、個人毎にも最適な方法は変わってくると思います。 一例として読んでください。
1)離陸前の準備



何はともあれ、無線設定を忘れないようにしましょう。 たまに他のアリーナで無線設定を変えたままでいると、敵国CHにそのまま挨拶を流したりして、大変恥ずかしい思いをします。 私は無線チャンネルを、次のように設定しています。 たまに個人無線で話し掛けられる場合があります。 その時は無線機4の100chを変えて個人通話をするようにしています。

なお、私は無線機のキーボード設定を変更し、通常「/」「SHIFT+/」「CTRL+/」「ALT+/」となっている所を、キーボードの「1」「2」「3」「4」を割り当てています。 左片手で無線が使え、しかも打ち間違いが減って大変便利でした。 双発エンジンの機体を使うときはちょっと困りますが、私はあまり乗ることが無いので気になりません。

個人毎に考え方や操作するチャンネルも異なるでしょうが、ちょっと工夫するとグッと操作が楽になるはずです。



次にMAPを開いて戦場の状況を確認します。 MAPを見た瞬間、次の事が分かるはずです。

地図とレーダに写る戦況を判断し、どこから出撃してどのようなルートで飛ぶか、あらかじめ考えておきます。 特に敵攻勢の正面に立たないように飛ぶのは重要で、レーダーを見ながら迂回コースをどのように取るかをじっくり考える事は、きっと無駄にはならないはずです。



自分の得意な機種を選び、それで出撃するのも良いでしょう。
もしも心に決めた機種が無いならば、次のような選択はいかがでしょうか?

「敵機が多数で味方が少数、袋になる可能性がある」
このような場合、高速機による一撃離脱に徹すると有利です。
「敵機が間近で少数」
格闘性能を第一に考え、零戦等の軽戦闘機を選択します。
「味方が基地攻撃をするため、制空戦闘及び爆撃機護衛をする」
様々なパターンに対応できるよう、中速度のオールラウンド機を選択します。
  • 燃料を設定する



燃費の良い機体の場合は40%、燃費の悪い機体では50〜60%燃料を積みます。 また、遠くの基地へ進出する場合は余分に燃料を積むことも考えます。 間近に迫っている敵機を迎撃する場合は、当然必要最低限の燃料にしましょう。
エネルギー戦闘が中心であれば少し余分に、格闘戦が中心ならば少なめに積むのが一般的です。



格闘が中心の場合は250ヤードに設定します。 一撃離脱がメインとなる機体では、ちょっと長めに300ヤードとします。
現実的な射程距離が5と考えている私は、convを300以上に設定しても、あまり意味が無いと信じているからです。

2)離陸



離陸前にTowerの中から周囲を確認してみましょう。 特に確認しなければならないのは、レーダーの存在です。 MAP上で基地周辺に敵が居ないように見えても、実はレーダーを潰されていた可能性があるからです。 レーダーが健在でしかもレーダーに何も写っていないならば、この基地は安全だとわかります。

もしもレーダーが潰されている場合、また敵機が飛来していると思われる場合は、ALT+Vで周囲を見回してみましょう。
テンキーの「2」キーを押してTowerの下に視点を移すと、上空を見る事ができます。
また、「8」キーを押せば、上空から眺める視点となり、基地の破壊状況や滑走路に穴が開いていないか確認することができます。 レーダーで真上に敵が居ると思われる場合でも、高度20,000ftをB17が通過していくだけかもしれません。 爆弾が降ってくる危険はありますが、いきなり滑走路に爆弾を落としてくる事はありません。 ALT+Vで上空を観察し、安全と思われれば離陸します。



滑走路に出たら素早くエンジンを始動して一気に加速します。 事前に滑走路に障害物(穴)が無いことを確認しておけば万全です。 もしも爆撃されているならば、なるべく早く機を水平にして、前方の視界を確保します。 滑走路に大穴が開いていて、そこに落ちたら目も当てられません。



充分な速度に達したら、軽く上昇して足をしまいます。 敵機が付近にいる場合、一旦敵機から離れるようにします。 少しでも高度を稼いでから反撃するためです。 上空から襲われそうになった場合、むやみに高度を上げてはいけません。 水平に加速してまずは速度を得ます。 敵の攻撃を躱せるだけの速度が必要です。
さらに余裕があれば、早めに高度を1,000ftにします。 高度が1,000ftあれば、スプリットSで回避ができるようになり、敵の攻撃を躱すのが楽になります。

3)巡航

上昇しながら、あらかじめ計画したコースを飛行します。
とりあえず高度10,000ftまで上昇します。 FWやP51の一撃離脱系であれば、12,000ftまで上がっても良いでしょう。 この10,000ftは、WB界での一つの目安となる高度です。 10,000ftあれば、前触れもなく背後に回り込まれ、いきなりびっくりアタックを食らう確率も減ります。 敵基地を目指す場合、できるだけ迂回コースを取ります。 つまり、敵基地をまっすぐ目指すのではなく、左右どちらかへコースをずらします。 敵基地へは弧を描くように横もしくは後ろから回り込むのです。 迂回コースを取るメリットは次の通りです。 また、まれにJu52が飛んでいるのに出くわすこともあり、ちょっとおいしいボーナスを手に入れることもあります。(^^;)

4)索敵

索敵は敵機が現れると思われる方向を集中的に監視します。 左から迂回しているならば、敵機は右前方に現れるはずです。 絶えず全周をくまなく索敵する必要はありません。 たまに機体をロールさせながら後方、後上方、左右両翼の下、エンジンの下を確認すれば充分です。 機体を一回ロールしながらパッパッと視界を切り替え、全周を確認する事ができれば無駄無く飛ぶことができます。 機体をロールしながら周囲を見回すとき、コースと高度を維持したまま一回転する練習をしておくと、ちょっとかっこいいかもしれません。

なお、上昇中は後ろを警戒するのが楽ですが、意外とエンジンの真下が見えません。 敵機が真っ正面からHO体勢で向かってきても気が付かないことがあります。 たまにロールしなら死角を警戒するのは大切な事です。

5)接敵

敵らしいドットを見つけたら、次の対処をします。
ドットが自分より上
ひたすら高度を取り、せめて同高度まで上がるようにします。
ドットが同高度

格闘性能の良い機体ならば、このまま突っ込みます。

ドットが低い

とにかく敵味方を識別するため接近します。

なお、びっくりアタックの奥義には、敵味方が識別できた段階で敵機の方向を見極め、一旦距離をおいてドットのみの状態に戻します。 そして横方向から素早く敵機の死角(後ろ下方)に潜り込み、一撃を加える技術があるそうです。 残念ながら私はノウハウを知りません。 ぜひ勉強してみたいものです。

巡航途中で敵機を発見した場合、相手が敵機の通り道(他の敵機が飛来すると思われる進撃路)である場合、無理に攻撃せず目的地を目指します。 発見されないように、より大きく迂回することも考えましょう。 敵の進撃路で戦闘をすると、次々と高度のある敵機が飛来して、たちまちピンチに陥ってしまいます。 そのようなポイントでの戦闘は絶対避けなければなりません。

6)相手の力量を見抜く

格闘を始め、後ろにつかれてから「この敵は強い!」と思ってはもう遅いのです。 絡む前から「こいつは強そうだ」とわかれば、それなりの戦法が取れます。 エースに何度もやられれば、そのうち嫌でもわかってきますが、ここでは私から見たエース識別法を紹介します。 本当に強いエースは、接敵もしくは交差した直後にある程度わかるものです。

なお、ここに示したのはあくまでも目安であって、脅威度Aではない飛びかたをする敵機が、実はスーパーエースだったという事もありえます。 絶対的な判定方法は無いので、どんな相手であっても油断は禁物です。(^^;)



高空から敵機が現れたとします。

脅威度A:速度・高度を維持したまま真っ直ぐ自分の頭上に移動する敵機
そのまま頭上から襲う意図がはっきりしており、エネルギー管理においても頭上からの襲撃にも自信を持っている証拠です。 こういう相手は恐いです。
脅威度B:高空から降下し、死角に回り込みながら高速で迫ってくる敵機
一撃離脱に命をかけているパイロットです。 エネルギー管理が優秀で、まず撃墜させてもらえません。 しかし、積極的に格闘をしかけてこないタイプです。
脅威度C:高空から高度を落としつつ、一直線に向かってくる敵機
それほど恐いと思いません。 軽く躱してやると、簡単に6時がとれたりします。
  • パターン2



敵機と正面からHO状態になったとします。

脅威度A:交差直前に降下もしくは上昇を始める敵機
私から見て非常に嫌な相手です。 初期機動をいろいろ工夫している証拠です。 すれ違った直後に急上昇して頭を抑えにかかるか、いきなり銃撃する構えを取ってきます。 つばめ返しを使っても互角の状態になり、初期機動で相手を圧倒することができません。
脅威度C:正面から機銃を乱射しながら突っ込んでくる敵機
全く恐くありません。 こちらがつばめ返しなり釣り天井をしてやれば、優位に立つ事ができます。
  • パターン3



敵機とすれ違った後の状況です。

脅威度A:すれ違った直後に急上昇する敵機
交差後急上昇する敵機は、かなりの手練です。 心してかからなければなりません。 こちらが宙返りに入っていても、宙返りの頂点でHOになってしまいます。 ここでは避ける暇もエネルギーも無いので、急いで照準を合わせて先制の一撃を加えないと、後が苦しくなります。
脅威度B:緩やかに上昇する敵機
エネルギー大事に飛ぶタイプで、いきなり絡んでくることはありません。 しかし、油断するとエネルギー不利の状態に追い込まれます。
脅威度C:交差後横旋回する敵機
無茶苦茶やりやすいです。 交差後こちらが宙返りに入っていれば、頭上から襲う事ができます。
  • パターン4



FWやP51に頭上から襲われたとします。

脅威度A:決してこちらより高度を下げない敵機
こちらがブレークする頃にはもう上昇を始めていたりします。 こうしたエネルギー管理と適切な予測をしてくる敵機は恐いです。
脅威度B:何度か交差するうちにこちらより高度を下げることがある敵機
一応基本はできてるんだけど、我慢仕切れずに高度を捨ててしまう中級者です。 もうひと踏ん張りすれば、逃走していくでしょう。
脅威度C:何度か交差するうちにこちらより高度を下げる敵機
2、3回交差した段階でこちらより下になる事があれば、敵機を追い払うのはそれほ難しいことではありません。
  • パターン5



こちらが優位から襲ったとします。

脅威度A:こちらが上昇に入ったとき同一方向に飛んでいる敵機
バレルロールもどきの機動で射線をずらし、こちらが上昇を始めた段階ですぐ横を同一方向に飛んでいるような敵機は危険です。 うかつな攻撃をしてエネルギーを失うと、今度はこっちがやられる番です。
脅威度B:適切なタイミングで躱し、距離を置いて上昇する
一般的な腕の持ち主です。 優位を維持しながらじっくり攻撃しましょう。
脅威度C:すぐに上を向きたがる敵機
簡単に撃墜できそうです。 ただし、攻撃をしかけた所でHOにされ、まぐれ当たりを食わないようにしましょう。
  • パターン6



高度優位のこちらに敵機が低空から迫ってきます。

脅威度A:高空から降下し、下から迫ってくる敵機
高度を速度に変換し、優速のまま突き上げてくる敵機は要注意です。 そのまま頭上に抜けて、頭を抑えにかかるかもしれません。
脅威度B:真下から突き上げてくる敵機
真下から突き上げてくる敵機は、上方の相手に攻撃をかける基本を心得ています。 注意すべき相手です。
脅威度C:徐々に高度を取りながら迫ってくる敵機
比較的対処しやすい状況です。 それほど恐いパイロットではないでしょう。
  • パターン7



敵が現れる状況です

脅威度A:高度を取り数機が近接して編隊を組んでいる
編隊行動を取っている敵機は危険極まりない相手です。 単に身近な仲間とつるんでくるのと違い、明確な意志を持って相互支援を行います。 整然と編隊戦闘をしかけてくる相手は脅威です。 このような相手に単機で戦闘を挑んでも、まず勝ち目はないでしょう。
脅威度B:予想されない方向から予想外の高度で接近する
予想もしない方向から予想以上の高度で迫ってくる場合、よほど注意しなければならないでしょう。 勝つための準備をきちんとしているパイロットであり、こういう相手はなかなか撃墜させてくれません。
脅威度C:予想する方向から予想範囲の高度で接近する
ごく一般的な相手だと思われます。 ただし、舐めてかかると痛い目を見ますので油断禁物です。
7)突撃

突撃のしかたもいろいろあります。

パターン1:敵機の頭上へ突撃
敵機の頭上を目指して飛びます。 敵機の頭上を抑えれば、一撃離脱にせよ格闘にせよ、グッと有利になります。 一旦敵機の頭上を通り越してから、スプリットSで攻撃をかけるのが一般的です。
パターン2:敵機より下に降下して突撃
FWやP51による一撃離脱系で実施すると有効です。 高度を速度に変換し、素早く接近するのです。 高度を若干低くして接近すれば、相手も油断します。 敵機が逃げるそぶりを見せている場合にも、素早く距離を詰め、逃がさないようにする効果もあります。
パターン3:一直線に降下しながら突撃
あまりお勧めしません。 敵機がこちらに気が付いていないなら良いですが、そうでなければタイミングを計って容易に躱されてしまいます。
  • 敵機が同高度でエネルギーもほぼ同等の場合

パターン1:正面から突っ込んで格闘に持ち込む
周囲に敵機がおらず、安全が確保されているなら格闘を存分に楽しむのも一興です。 初期機動はつばめ返しで入りましょう。
パターン2:釣り天井、潜り込み等でエネルギー優位を確保する
うまく決まれば、優位を確保してじっくり攻められます。 新手が来る可能性がある場合は、高度を確保して闘うのがベストです。
パターン3:逃げる(^^;)
命が惜しければ逃げるのも一つの道です。 トップエースでは、確実に勝てる条件が揃わなければ接敵すら避ける人もいるようです。 そのような強い意志も時には必要となります。

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著者:月夜( tukiyo ) 第1版 1998-12-30

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